小学生の時に、伯父に顕微鏡を買って貰ったことがありました。欲しいと思ったこともなく、もちろんねだった訳でもないのですが、その日から毎日様々なものを顕微鏡で眺めていました。
当時はもちろんデジタル顕微鏡などはなく最大600倍の小さな光学顕微鏡でしたが、よく理科の教科書に載っているような植物の気孔くらいは楽に見ることが出来たと思います。光学顕微鏡なので倍率を上げると暗くなってしまうのですが、自分の赤血球を観察して喜んだりしていました。
そのうち転居などもあって、その顕微鏡は知人のお子さんにお譲りしてしまいました。
よく考えて見ると大した観察などは出来ておらず、学校の理科の実験の真似事にもなっていなかったのですが、何故かとても楽しかったことを覚えています。
それがきっかけで理系研究者を目指すようになったというような話でもあればかっこいいのですが、まったくそうではなくて、私にとっては遊びの延長に過ぎないものだったと思います。伯父が何を考えてそんなものを買い与えたのか、亡くなった今でも理由がわからないままです。
当時まったく意識していなかったのですが、その顕微鏡はNikonのものでした。同じタイプのものはもう製造されていないようで、Nikonはネイチャースコープという携帯タイプの顕微鏡にシフトしてしまったようです。
今は何千円か出せば1000倍くらいのデジタル顕微鏡が買えるようですので、近くの琵琶湖疏水でプランクトンなどを集めて写真を撮ったら楽しいだろうな、というようなことを考えています。
さらに、顕微鏡だけでなく望遠鏡もあったらもっと楽しそうとも考えていますが、我ながら小学生から少しも進歩していない感じです。
今は最近買ったこの本を眺めています。珪藻美術館
児童書に分類されているようですが、大人が手にしても引き込まれる書籍です。美しさもさることながら、微細な作業の説明の部分では思わず息を止めてしまいました。
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