真面目風

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以前、私のパーソナルカラーはサマー(ブルベ夏)だということを書きました。パーソナルカラーは大きく分けて4つに人を分類するもので、コントラストの弱い(柔らかい)暖色が似合う人はスプリング(イエベ春)、コントラストの弱い寒色が似合う人はサマー、コントラストの強い暖色が似合う人はオータム(イエベ秋)、コントラストの強い寒色が似合う人はウィンター(ブルベ冬)に分類されるそうです。

そして、分け方は流派によって違いますが、それぞれが3つか4つに細かく分かれます。例えばサマーだと、クールサマー(青みが強い色が似合う)、ライトサマー(明るい色が似合う)、ミューテッドサマー(くすんだ色が似合う)というように、同じコントラストの弱い寒色の中でも似合う色が違ってきます。

そしてややこしいことに、流派によりますがセカンドシーズンといって二番目に似合う季節も込みで判断することがあります。例えば、ミューテッドサマーだとセカンドはミューテッドオータム(イエベ秋の中でもくすんだ色が似合う)と判断されることが多いようです。

そもそもどうして私がパーソナルカラーに関心を持つようになったかというと、大学生の時に話が遡ります。

就職活動をすることになって、仕方なくメイク用品を揃えることにしたのですが(それまでメイクをしなかったというのではないのですが、就職活動にふさわしいようなものではなかったです)、当時は就活生のためのメイク講座のようなものもなく、当然ですがメイクの仕方を教えてくれる動画もなく、母も一切メイクのやり方など教えてくれなかったので、面接を控えたある日1人で渋谷の百貨店に行ってとりあえず色々見ていくつかの品を購入しました。

就職活動が目的ですから真面目風に見えなければと思い、その時にはクリニークのリキッドファンデーションとシュウウエムラのアイシャドウを購入しました。なぜファンデーションがクリニークだったかというと、当時は皮膚科医監修という触れ込みだったので真面目っぽく思われたからでした。シュウウエムラの方は当時としては最もアイシャドウの色の数が多く、かつ、飾り気がなく機能的なパッケージだったので真面目風で、そこから一番控え目なものを選べばいいだろうと考えたからでした。

その時にファンデーションは一応試して色を肌の色に合わせてもらいましたが、アイシャドウは明るく薄い「茶色」を選び、似合うかどうかは二の次で控え目なナチュラルメイクであればそれでよかったので、試しもせずに買いました。

ところが、帰ってアイシャドウを目の上に恐る恐る塗ってみると、その控え目な筈の茶色が似合わないというか、とてもけばけばしく見えて愕然としました。うまく発色しなかったので、塗り過ぎていたのかも知れません。その色はオレンジとベージュと茶色を混ぜたような色で(イエベ春の人ならよく似合う色)、今思うとブルベ夏の私にその色は鬼門というのか似合わない色の代表のようなものだったのですが、「ナチュラルメイク=茶色かベージュのシャドウ」という固定観念があったので、けばけばしくなったのは色が明るかったからに違いないと思い、再度百貨店のシュウウエムラに赴いて今度は思い切ってもう少し暗いいわゆる「焦茶色」のアイシャドウを買って来ました。

焦茶色のアイシャドウは、茶色のものと比較して色が濃すぎるような気がしたので最初は買わなかったのですが、そちらを付けてみたら発色するうえ茶色のものよりナチュラルに見えました。今思うと、そちらのシャドウはトープというのかブルーアンダートーンの茶色で、ブルベでも使える茶色でした。

アイシャドウ同士で比べた時には明るい茶色より暗い焦茶色の方がけばけばしくなりそうだったのに、実際に付けたら逆の結果だったことに驚いたのですが、そのことは就職活動が終わる頃には忘れてしまっていました。そして、それから20年近く後になってパーソナルカラーのことを知った時、そのことを思い出して初めて合点がいきました。

明日に続きます。

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