私は一人っ子として生まれ育ちました。私の年齢では一人っ子は珍しく、クラスでも2〜3人しかいなかった記憶があります。
一人っ子であった理由は、親が複数の子供を育てる自信がなかったからだと聞かされていて、私には弟がいたはずなのだそうですが堕してしまったと聞いています。
発達障害のためか一人で遊ぶことが好きな子供でしたので、特にきょうだいが欲しいと思ったこともなかったのですが、一つだけ不満があったとしたら、それは一人っ子は甘やかされているという思い込みに対するものではないかと思います。
その思い込みが親自身にもあったような印象です。なので、必要以上に私に辛く当たっていたのではないかと思います。
一方、親は父が8人きょうだい、母が3人きょうだいでした。特に、父方の伯父達は普通では考えられないほど仲が悪いこともあれば、一緒に仕事をしてみたりもしていて、彼らの衝突や絶縁状態を見聞きして、きょうだいがいなくてよかったと思うようになりました。
3人兄弟の末っ子の夫と結婚して、若干の軋轢が夫と義兄達の間にあったときに、私はかねがね疑問に思っていたことを尋ねました。
きょうだい同士というものは、互いを愛しているのかそれとも憎んでいるのか、という素朴な疑問です。
夫の答えは、きょうだい喧嘩というものの本質は母親の取り合いなのだというものでした。
あまり私にはピンとこない答えでしたが、それ以降、それならば私は甘やかされていると言われても仕方ないかも知れない、と思うようになりました。
私には母親の取り合いという経験はないからです。
Comments