昨年の夏、ベンゾジアゼピンの離脱症状に見舞われたときには、自分に一体何が起こったのかわからずにただ呆然としていた、というようなことを以前書きました。
そのときに、物心ついてから目にしたことすべての記憶が奔流のように順番によみがえったような気がしました。
死ぬときにはそれまでの記憶が走馬灯のようによみがえるとよくいいますが、きっとあのような感じなのだろうと思います。
一つだけわかったのは、人間は何かを忘れてしまったり思い出せなかったりすることが多くあるのですが、それは記憶そのものが消えてしまうのではないということです。
そのとき、もう忘れてしまったと思っていた記憶がすべてではないですが戻って来たからです。
理由はさまざまなのでしょうけれど、単に記憶を呼び出せなくなってしまっているだけで、記憶がなくなることはない。
何かの拍子に、あるいは将来の技術の発展によって、記憶を取り出すことができるようになるかもしれません。
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