買ったけれど身につけられないでいるものが、色々あります。
ヒールの高い靴は何かの時に必要だと思って買うのですが、鬱になってからは滅多に履かないです。ですが、手元に一足もないと何となく心細いというのか困ることがありそうな気がしてしまいます。よって黒のプレーンなパンプスを選ぶのですが、何にでも合いそうで実は合う服があまりないような気がします。
丈の長いドレッシーなワンピース。これも何かの時に必要だと思って色々持っているのですが、「何かの時」が全然来ません。裾が長い服だと、身長の低い私はよく裾を踏んでしまうので普段にあまり着られないです。
あこやパールのネックレス。淡水パールのアクセサリーや真珠のピアスは日常的に使っていますが、あこやパールのネックレスには何というのか正装感があるので日常的には使えずしまいこんでいます。これについては、一定年齢から上の多くの女性がそうしていそうな気がします。
真紅の口紅。何となく持っていないといけないような気がして買うのですが、最近はリップメイクをしないことも多く、使っていません。ベージュ系やピンク系でなく赤い口紅は若い女性ならカジュアルにつけても素敵ですが、この年齢になると気合いが入った「おめかし」した感じが出そうで気軽にはつけられません。
こうやって並べると、フェミニンというのか女性らしさの記号のようなものが多いようです(フェミニストの人から見たら唾棄すべき代物なのかも知れません)。そして、滅多に使わないからといってチープな品を選ぶとどれも失敗しそうです。私は持っていないですが、着物もそんなものの1つかも知れません。
私にとって特にハードルが高いのは赤い口紅で、何というのかつけることによって自分の女性としてのランク(というと語弊がありますがいわゆる女子力というのとも違っていて、「質」や「格」)があからさまになるような気がするので、ひるんでしまうところがあります。
ファッションアイコンとして知られている野宮マキさんが『赤い口紅があればいい』というタイトルの本を出されていて、読んだことがありました。要は口紅一本でお洒落になれるというようなことなのですが、彼女のように垢抜けたお洒落が上手な人にとってはそうかも知れないとうなずくところがありましたけれども、一般人には難しいような気がします。
赤い口紅は効果的ですが、時と場合によってはひどく下品に見える危険があります。
ですが、どんな色の口紅が流行しようと、メーカーが真紅の口紅をラインナップから外すことはこれまでなかったですし、これからもないのではないかと思います。
私が今持っているのはこれですが、文字通りの真紅です。この色にはココ・シャネルのファーストネーム(ガブリエル)がついていることから、作る方にも何らかのプレッシャーがあるのかも知れません。
いずれにしろどれも死蔵というのかタンスの肥やしではありますが、手放すことはおそらくしないと思います。
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