心理学の本を少しだけ読んだときに、他人について何かうまくいかないことがある場合、その人の性格や人格の問題と考える傾向が人間にはあるということが書いてありました。逆に、自分について何かうまくいかないことがある場合は、性格ではなく状況に問題があると考える傾向があるのだそうです。
鬱病などの精神疾患や、発達障害についてはその人の性格や人格の問題とされてしまうことが多いと思います。
特に高齢の人は、鬱になるのはその人の性格に問題があると捉える人が多いような印象です。さすがに気合いが足りないとか甘えているなどと考える人は少なくなったとは思いますが、ご自分の努力で成功体験を積んだ人は、公言しないだけでそのように考えていることが多いようです。
鬱病などは脳の病気であり、発達障害も脳の特性の問題と知っている人であっても、実際に迷惑をかけられてしまったときには、ついその人の性格のせいであるかのような対応をしてしまうと思います。そのことは責められません。現実問題として、迷惑なことは迷惑なことだからです。
ただ一つ、自覚がない人以外は、本人が迷惑をかけていることを一番気にしているということだけは、知っていて欲しいと思っています。
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