チャンス

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私には自分の経験だけしかないので一般的にはどうなのかはわからないのですが、20代の頃よりも今の方が頭がすっきりしていて理解力が上がったような気がしています。ですが、残念ながら根気と体力がなくなっているので、何かを身につけるには若い時の方がいいと言われるのも頷けます。

ただ、就職氷河期の社会からの処遇を見るに、高校や大学を卒業した時の運でその後の人生が変わってしまって、挽回のチャンスがあまりないというのは不合理だと思います。失敗が許されない社会は硬直して壊死します。

就職活動をする人が真っ黒なスーツを着用するようになったのは、就職氷河期以降のことです。私自身が1回目の就職活動をした頃には、確かに皆さんスーツは着用していましたが今のような一様に真っ黒なスーツ姿ではありませんでした。なぜ今はあんな服装をするのかというと、社会の規範から逸脱していないということをとりあえず見た目で示す必要があって、それだけ採用される側が立場が弱いのです。

運も自己責任と言い放つのは簡単ですが、すべての人が18歳や22歳の時に完全に能力が発揮出来る状態である筈がありません。例えばもし私が大学を卒業する頃に鬱病になっていたとしたら、今こうして何とか成り立っている生活はなかったと思います。

そして、人によって能力の発達には個人差があって、早熟の天才もいれば大器晩成の人もいます。大器晩成とまでは行かなくても、18歳や22歳の時よりも様々な点で進歩が望める人もとても多いと思います。平均寿命を考えると、22歳までの時点でまだ人生は4分の1しか経過していません。それ以降の期間の方がずっと長いのです。

セカンドチャンスをどう作ったらいいのかということを考えるのですが、例えば職業訓練校や大学や大学院に出たり入ったり出来るような制度があればと思います。

個人的には、手に職というのか今の職場をクビになっても何とかなる技術を身に付けたいと思っています。細かい手作業が得意なので、そのあたりで何か身に付くといいなと思っています。

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