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私はASD(アスペルガー症候群)という発達障害です。発達障害というと、よく知らない人には何となく知能が低いであるとか、人格に問題があるとか思われがちですが、つまるところ発達に凹凸があってその程度が著しい人を便宜的に発達障害と一括りにまとめているだけです。ですので発達障害の典型例や一般像というものは実はあまりなくて、ASDやADHDなどのいくつかのパターンがあるというだけで、それも個人差が大きいと思います。スペクトラムといわれるように人によって濃淡があり、どんな人でも人間であれば多少発達の凹凸はあるので、日常生活で周囲や本人が困っている場合には障害となりますが、そうでなければその人の個性と思われていることが多いと思います。

私はASD(アスペルガー症候群)なのですが、よく言われる空気が読めないこと以外でASDの人に共通するのではないかと私が思うことに、人の言うことを額面通りに解釈するというか、真に受けることが多いということがあります。

行間を読んだり、発言の隠れた意図を探ったりということが私にはいまだにうまく出来ません。世の中には時々ジョークが通じない人がいますがそんな感じで(私はジョークは分かりますが)、例えば社交辞令で褒められたのに躍起になってそれを否定して気まずくなったり、やんわりと皮肉を言われたのに何年も気付かなかったりということがあります。

特に、親や教員のような立場の人が言うことは全て真実であると思ってしまうことが私にはありました。普通の人は親がついている嘘を見抜いたり、建前で言っていることを受け流したり話半分に聞いたりするのではないかと思うのですが、律儀というのか馬鹿正直というのかあるいは大人になれないというのか、そのようなことはいまだに苦手です。

そんな私と、自分以外の人間は最大限に利用する存在とみなしている人格障害の親との関係がどのようなものだったかは、ここに書くまでもないかも知れません。私を操って思い通りにすることは、造作もないことだったでしょう。

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