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昨日はオペラが奇異に感じられる理由を書いてみましたが、今日はバレエが奇異に感じられる理由を書こうと思います。

まず何よりも、男性のタイツ姿と女性のチュチュ(円盤状に見えるスカート)姿は、初めて見る人にとっては奇異に違いないと思います。

もともとは男性はズボンを履いて、女性はロマンチックチュチュという膝下くらいの長めのスカートを履いてバレエを踊っていました。時代とともにバレエダンサーのテクニックも高度になってきたのですが、衣装が邪魔で足の動きが見えないといくらテクニックを磨いても意味がないので、男性はタイツだけになり、女性ではクラシックチュチュがダンサーの足を見やすくするために着用されるようになりました。私自身は踊った経験はないですが、練習の時に着用するレオタードと同様に踊りやすくもあるのではないかと思います。

よって、歌舞伎俳優の衣装や隈取りで役を見分けるように、古い演目は長いロマンチックチュチュ、比較的新しい演目は短いクラシックチュチュ、もっと新しい演目はチュチュではない衣装というように、見た目でどういった演目や役なのかを判断することも可能です。

また、古典とされる演目では女性は生足では踊らず、白いタイツも着用します。それも奇異といえば奇異なのですが、スカートが短いうえに生足では文字通り生々しい感じがするので、バレエに多いお姫様や妖精の役には適さないということがあるようです。

もう1つ奇異なのは、女性がポワント(爪先立ち)で踊ることではないかと思います。何故、痛い思いをしてわざわざ爪先で立って踊るのか。技術的に高度であるということの他に、ポワントで立つと脚が長く見えるということがあります。また、バレエの身体の使い方は基本的に重力に逆らって全身を上に引き上げるもので、立ち方からそのような練習を積みます。よって、爪先立って重心を上に持ってくる。バレエは肉体的な美を追求するものなので、脚が長く見えると見た目に美しいから、重心が上にあると軽やかで美しいから、というのが理由です。

また、何故女性だけが爪先立って踊るのかということについては、女性の方が身体の構造上柔軟性が高いのでうまく踊れるからという理由のようです。ですが、男性でも練習してトウシューズを履いてポワントで踊ることが出来る人もいます。例えばシンデレラでは意地悪な姉の役を、トウシューズを履いた男性が踊ったりします。

Swan Lake ballet parody – Les Ballets du Trockadero

この動画はトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団による白鳥の湖の四羽の白鳥の踊りのパロディですが、この男性達はとてもポワントがうまいです。だからこそバレエにありがちな動きを誇張したりバレエではあり得ない動きをわざとすることが出来て笑いを取れる、ということだと思います。衣装も本来白鳥の湖の白鳥の役はクラシックチュチュを着用するのですが、わざと長いロマンチックチュチュを着ています。

ともあれ、このように衣装とポワント(フランス語でポワントは爪先立ちとトウシューズ両方を指します)はクラシックバレエの記号のようなものなので、コンテンポラリーバレエを作る人はあえて男女とも裸足で踊らせたりレオタードのような無造作な衣装にしたりということが多いです。ですが、最近亡くなったローラン・プティのようにポワントにこだわる人もいます。

私自身は、衣装もポワントもバレエの表現の1つとして興味深く見ています。

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