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このブログには何度かオペラやバレエについて書きました。関心がない人にとってはこれほどつまらない話題もないと思うのですが、おそらく世の中の9割くらいはそんな人なのではないかと思います。

オペラはクラシック音楽の発声そのものが他の音楽ジャンルと違っていること、そしてバレエは主に衣装が、関心のない人にとっては奇異にうつるのではないかと思います。私は能も好きですが、能や歌舞伎にも同じようなことが言えるかも知れません。

クラシックの発声ですが、女性のソプラノ・メッゾソプラノ・アルト・コントラルト、男性のカウンターテノールは裏声で歌います。それは何故かというと、電気がなくマイクがない時代に最も遠くまで声を響かせる手段だったからです。裏声を出すとわかるのですが、裏声は喉を締めずに声を出すことが出来るので、高いばかりでなく大きな声が出せます。昔はオペラ歌手の女性に太った人が多かったのも、身体を共鳴の道具にして響かせると声が通るという理由によるものだったと思います。

さらに、裏声を使うばかりでなくビブラートをかけたり、コロラトゥーラやアジリタといって演歌のこぶしのように声を「転がし」たりするのですが、ポップスを聴き慣れた人にはどうかすると不快に聴こえることもあるかも知れません。これは楽器で言えば超絶技巧のようなもので、娯楽がない時代に声で人を楽しませるために難しいことを披露する、というものだったと思います。

また、決まりごととして声の高さでオペラの配役が決まるので、高い声のソプラノは若い女性、ヒーローはテノールが多いため、歌手本人の年齢とちぐはぐになる場合があることが、奇異な感じを強めるのではないかと思います。特に、オペラ歌手を目指す人は長い期間を研鑽に費やすので、デビューが30代ということが珍しくありません。もう若くない太った女性が、例えば若く薄幸な結核をわずらう椿姫のヒロイン役を務めたりするので、目で見る感じと耳で聴く感じが不協和音となるという感じです。

そして、オペラの歌詞の多くはイタリア語かドイツ語であるということも、見る人にとってのハードルを上げる要因かも知れません。今では字幕付きの上演が当たり前になりましたが、例えばあるアリアをいいなと思っても、言葉がわからないので口ずさむというような楽しみ方が難しいことは事実です。

さらに、オペラのアリアの多くは直立不動で歌われるというイメージがあります。ダンスなどもするミュージカルと違って、目で見て楽しむ要素は衣装などを除いて少ないかも知れません。ミュージカルはマイクがあって成り立つもので、マイクを使わないオペラ歌手がダンスもしなければならないとすると、おそらく呼吸や肉体的疲労などの関係で声が出なくなってしまうのではないかと思います。ですので、オペラでは歌手は踊らないですが(例外もあります)例えばバレエダンサーが踊るシーンを入れたりします。

このように奇異に感じる特徴にはそれぞれ理由があるのですが、最も問題なのは関心を持つ人が少ないことで、日本ではチケット代が高いということが理由の1つかも知れません。

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