自分がたまたま発達障害というマイノリティに属しているので余計にそう思うのかも知れませんが、民主主義というものは多数派が必ず勝つ、という制度に過ぎません。
もちろん、多数派の意見が通らないという状態よりも、通ることの方がおおむねは良いに決まっています。
ですが、多数派の意見が必ずしもいつも正しいとは限らないですし、少数派と利害が対立するときには常に数の力で圧倒されてしまうことになります。
よく引き合いに出されますが、ドイツのナチ政権も民主主義のプロセスにより多数派の支持を得て成立したものです。
確かに民主主義は素晴らしいものかも知れませんが、それと同時に多数派による圧政をもたらす可能性があることは、念頭に置いておいた方がいいと思います。
とはいえ、多数派が常に正しいとは限らない一方、少数派も常に正しいとは限りません。また、科学的な真理とは異なり、社会的に何が正しいかは人により時代により変わる可能性があります。
人は間違いをおかすものですし、どんな人の心にも天使と悪魔がいる。
自分の中の悪魔を直視することが、社会を成り立たせる第一歩なのかも知れません。
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