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画像はミツコの100年記念ボトルです。ミツコが生まれたのは1919年ですので、2019年に100周年を記念して特別なデザインのボトルが発売されました。

昨日の続きです。シプレは今どきの香りではないと書きました。ですが、なくなった訳ではなく今だに新しいシプレの香水は作られていますし、ミツコのように古いものでも今現在に至るまで作られ続けているものもあります。なお、シプレの語源となったコティのル・シープル(1917年)はもう作られてはいません。

ですが、最近作られシプレと分類されている香水は、以前とは少し香りの系統が異なっていると思います。それは何日か前に書きましたが、シプレを特徴づけているとも言える原料のオークモスがアレルギー防止などの観点からIFRAという国際機関によって規制されたからです。よって、最近調香されたものはオークモスではなくパチュリやラブダナム、場合によってはオークモスに似ているツリーモスを使っているものをシプレとすることが多いです。

ミツコのように昔からあるシプレの香水も、規制前とは香りが変わっています。何かで読みましたが、香りが変わったのではないかと疑問を抱いた人が製造元のゲランに問い合わせても、「調香は以前と何一つ変えていません」という回答が返ってくるだけなのだそうです。ですが、実際には原料が取れた年の気候や原料の品質そのものによっても香りは変わってきますし、年々新たな人工香料も生み出されるので、たびたび調香を変えてきたというのが事実のようです。私自身がミツコの香りが変わったことに気づいたのは2010年代でした。規制の存在を知らなかったので、なぜ改悪してしまったのか不思議でなりませんでした。

明日に続きます。

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