鬱病と診断されてから長いのですが、そのずっと前から精神的に不調でした。
普通だったのは、もしかすると14歳くらいまでだったのではないかとさえ思います。
順を追って話すと長くなりそうなので簡単に言ってしまうと、家庭環境が複雑だったのです。
発達障害を持つ人はただでさえ育てるのが難しいと言われますが、それに加えて普通でない育ち方をしましたので、20歳になった頃には摂食障害になっていました。摂食障害自体は、大学を出て一人暮らしを始めてから落ち着きました(食べ物に対するこだわりは別です)。
そして、鬱病の最初の兆候が27歳のときにあったことをはっきり記憶しています。
身体が思うように動かなくなったのです。
特に鬱病を引き起こすような出来事があったというのでなく、ある日突然そうなりました。
摂食障害の頃と違って精神的に落ち込んだということはないのに、突然歩き方がおかしくなりました。足が動かない。
ちょうど実家に立ち寄ったときで、母に妊娠でもしているのかと疑われたほど、足が重かったのです。
まるで、錆びて油を差す必要のある機械のようなぎくしゃくした身体が自分でももどかしいのですが、どうにもなりませんでした。
脳内物質がアンバランスになり始めていたのでしょう。
歩き方に始まり、身体の動かし方についての違和感は、レメロン(リフレックス)を飲み始めるまで続きました。
そもそも摂食障害をきちんと治療していれば、鬱病にはならずに済んだかも知れません。
ただ、親との関係がおかしかったためにそうなったのであって、同居している間は無理だったでしょう。
摂食障害についての知識もありませんでしたし、当時はまだ一般向けの書籍さえなかったと思います。毒親などという言葉もありませんでした。
齋藤学さんの家族についての本(『家族依存症』新潮社)をふとしたことで読んで、初めて自分が摂食障害という病気であったことを知りました。
それでも、自分の育った家庭の問題からは目を背けていました。
そして、それは6年後に本格的な鬱病という形で私に突きつけられることになりました。
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